ゆるみ止めナットとゆるみ止め剤ではどっちがゆるまない?
先日、「ゆるみ止めナットとゆるみ止め剤ではどっちがゆるまない?」というお問い合わせがありました
とりあえず、ここでまとめてみたいと思います!
ねじのゆるみ止め徹底比較!
1. 緩み止めナット(メカニカル)
・Uナット: ナット上部にバネ性のあるフリクションリング(板バネ)を内蔵。ボルトのねじ山を押し付けることで、戻り回転を抑制します。
メリット: 安価で汎用性が高い。
デメリット: 極度の振動下では、摩擦力以上の力で回ってしまうことがある。
・ハードロックナット: 「凹」と「凸」の2つのナットを組み合わせるクサビ構造。
メリット: 世界最高峰の緩み止め性能。ボルトの軸力が低下しても外れない。
用途: 鉄道のレール継手や大型プラントなど、絶対的な安全が必要な場所。
※ハードロック工業様 資料引用
ハードロックナット サイズM10×1.5 7個入
2. 緩み止め座金(メカニカル)
・ノルトロックワッシャー: 2枚1組のワッシャーで、内側の「カム面(クサビ状)」が外側のねじ山よりも急勾配になっているのが特徴。
メリット: 「摩擦」ではなく「張力」で止めるため、潤滑油があっても効果が落ちない。ボルトを締め込むほどロックが強くなる。
デメリット: 座面が削れる可能性がある。何度も使い回すとカム面が摩耗し効果が落ちる。
3. ゆるみ止め剤(化学的)
・ロックタイト(嫌気性封着剤): 金属間に挟まれ、空気が遮断されることで硬化する液体樹脂。
・メック加工(プレコート): あらかじめボルトのネジ部にマイクロカプセル化した接着剤を塗布しておく加工。
メリット: ネジの隙間を完全に埋めるため、錆防止(防食)効果も高い。
デメリット: 取り外しに加熱や大きな力が必要。一度外すと塗り直しや再加工が必要になる。
緩み止め手法の比較表
各手法の特性を、強度(保持力)や作業性、再使用性で比較します。
| 手法 | 代表的な製品 | 仕組み | 強度 (信頼性) | 再使用 | 主な用途 |
| 緩み止めナット | Uナット、 ハードロックナット | フリクション(摩擦)やクサビ | 高 | 〇 | 鉄道、橋梁、産業機械 |
| 緩み止め座金 | ノルトロックワッシャー | クサビ効果による軸力保持 | 極めて高 | △ | 激しい振動部、建設機械 |
| ゆるみ止め剤 | ロックタイト、メック加工 | 化学的な接着・固着 | 中〜高 | × | 自動車、電子機器、恒久固定 |
使い分けのポイント
・「絶対に外したくない・メンテナンス頻度が極めて低い」場合
👉 ハードロックナット または 高強度ロックタイト。
・「激しい振動や衝撃があるが、点検で取り外すこともある」場合
👉 ノルトロックワッシャー。
・「コストを抑えつつ、一般的な振動対策をしたい」場合
👉 Uナット。
・「小さな部品や、座金を入れるスペースがない」場合
👉 メック加工(プレコートボルト)。
バラ単位での対応可能です!
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