新規取り扱い「耐火物用アンカーメタル」

今回は、新規取り扱い品の「アンカーメタル」のご紹介です!

アンカーメタルは、炉壁のライニング材(耐火物)を炉本体の鋼製ケーシングに固定するために用いられます。

その形状から、主に以下のタイプに分類されます。

アンカーメタル各種.jpg

※サンコーインダストリー様 / 並田機工様 資料引用


1. Y型アンカーメタル(鋳造Y型、溶接Y型)

 ・形状: アルファベットの「Y」のような形状をしており、2本の脚でライニング材を支持・固定します。

  鋳造Y型 (YM4): 一体で鋳造されたもので、一般的に耐久性や強度に優れています。

  溶接Y型 (YM2A, YM2B): 棒材などを溶接してY字にしたもので、コストや材質の選択肢が広い場合があります。

  用途: セメント系やプラスチック系のキャスタブル耐火物(不定形耐火物)のライニング内部に埋め込まれ、ライニング材の剥落を防ぐ役割を果たします。炉壁、天井、バーナーブロックなど、幅広い箇所に使用されます。

【アンカーメタルYM-4】
アンカーメタルYM4.jpg



2. V型アンカーメタル (VM1)

 ・形状: シンプルな「V」の字に曲げられた形状です。

 ・用途: レンガやブロック状の耐火物(定形耐火物)の目地や裏側に使用されます。また、比較的薄いキャスタブルライニングにも使われることがあります。

【アンカーメタルVM1】
アンカーメタルVM1.jpg



耐火物用アンカーメタルの選び方

この種類のアンカーメタルを選ぶ上で最も重要なのは、使用環境(炉内の温度)とライニング材の種類・厚さです。

1. 使用温度による材質の選定

アンカーメタルは高温環境で使用されるため、耐熱性耐酸化性に優れた材質が必須です。

材質耐熱温度の目安主な用途
SUS304
(一般的なステンレス)
∼800∘C
低温帯の熱処理炉、ボイラーなど
SUS310S
(高耐熱ステンレス)
∼1,100∘C
一般的な加熱炉、焼却炉など
ニッケル基合金
(Ni-Cr系)
$\sim 1,300^{\circ}\text{C}$以上
超高温炉、特殊な燃焼炉など

2. ライニング厚による長さの選定

 ・アンカーの長さは、ライニング材の厚さの2/3〜3/4程度が目安とされます。

 ・炉壁の熱応力による変形や剥落を確実に防ぐため、適切な長さを選ぶ必要があります。

3. ライニング材の種類

 ・キャスタブル材(不定形耐火物)Y型が主流です。

 ・耐火レンガ(定形耐火物)V型や特殊なプレート型が使われます。


耐火物用アンカーメタルの使い方

耐火物用アンカーは、主に溶接によって炉のケーシング(鋼板)に取り付けられます。

1. アンカーの配置計画

 ・炉の熱応力や振動、ライニング材の重量を考慮し、アンカーの**間隔(ピッチ)**を決定します。一般に、熱負荷が大きい箇所や重力がかかる箇所はピッチを狭くします。

2. アンカーの溶接

 ・炉のケーシングに、計画した位置でアンカーメタルを溶接します。

 ・溶接は炉の気密性やアンカーの強度に直結するため、適切な溶接方法と溶接棒(ワイヤー)を選定し、確実に実施する必要があります。

3. 耐火物の施工

 ・キャスタブル材の場合: 溶接されたアンカーメタルを避けながら、キャスタブル材を流し込み、固化させます。アンカーがキャスタブル材の中心付近に埋め込まれる形になります。

 ・レンガの場合: アンカーの隙間や裏側にレンガやブロックを積み上げていきます。

これらのアンカーメタルは、炉の寿命や安全性に直接関わる非常に重要な部品です。設計や施工にあたっては、使用する耐火物メーカーやアンカー専門業者と相談することをお勧めします。


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