ステンレス製品の表面処理について(高耐食、環境対応型塗装系表面処理・黒染め処理・テンパーカラー・焼き付き防止コート・発色技術・頭部塗装・パシペート処理)

今回は、ステンレス製品の様々な「表面処理」についてご紹介します!

ステンレスの表面は、一般的に滑らかであるほど耐食性があがるものです
元々、強度があり腐食しにくい性質のステンレスに表面処理を行うことで美観を高めたりさらに腐食に強くしたりできます
機能性の表面処理を施すことで、撥水性を持たせたり、滑り性を持たせたりも可能です。

(ステンレスの秘密)

①高耐食、環境対応型塗装系表面処理
・ジオメット
ジオメットとは金属フレークが層状に重なり特殊無機バインダーにより結合された金属防錆表面処理であり、ダクロタイズドのクロムフリー代替品として日本ダクロシャムロック社が開発した商品です。
薄膜で、ボルトなどの嵌合に良好であることに加え、耐熱耐食性が優れていることから、自動車部品の表面処理として多く用いられています。


・ノンクロムラスパート
第一層に特殊防錆皮膜層、第二層に表面焼成層からなる高耐食性防錆処理技術です。



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②黒染め処理
・BK
黒色酸化皮膜(BK)・・・表面に緻密な酸化皮膜を形成させて錆を防ぐ処理です。


・サビナイジャン
黒染めステンレスは耐蝕性が悪いと言われていましたが、サビナイジャンは黒染めステンレスでありながら、サビナイド同様に高耐蝕性を実現しました。



③テンパーカラー
金属には固有の色があり、これは金属表面からの反射光の干渉によって生じるもので、酸化膜の厚さによって色調は変化します
鋼材の場合、この酸化膜は加熱温度によって色が変化します
これを一般にテンパーカラーと呼んでいます。ブロンズ色:GBになります)


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④焼き付き防止コート
ステンレスは熱伝導率が低く熱膨張係数が大きいため、締結作業を行うとその摩擦熱により焼き付き(かじりつき)が発生し雄ねじと雌ねじが互いに食い込んで回せなくなることがあります
それを防ぐために表面に潤滑被膜を施す処理が焼き付き防止コートです。(Sコートなど)




⑤ステンレスの発色技術
・オロル処理
「ORORU(オロル)」とは、オーロラの仏語読みです。 
ステンレス表面の腐食を防ぐ薄い酸化皮膜(不動態膜)を化学的に厚くすることで光の反射度合いを変え約20色もの色彩表現を可能にしました。
ステンレスの発色処理は、酸化皮膜の厚さを精密制御することが難しく、材料やロット間で色のばらつきが出ていました。
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⑥頭部塗装
頭部塗装とは、ネジの締結後に目に見える部分(ネジ頭部)だけが多いため、頭部のみを塗装したネジです。
頭部に上からアクリル系塗料を吹き付け、加熱し密着させる焼付塗装を施します。



⑦パシペート処理
パシペート処理とは? ステンレス素材に行う処理で、酸素よりさらにCr(クロム)と結びつきやすい硝酸を使って人工的に酸化クロムの膜をつくる処理です。
クロム・ニッケル系ステンレス製品の加工度合の大きい部分の黒ずみ除去にも使います。
一般的には、「硝酸」にステンレス素材を浸漬させる処理のことを指します
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※サンコーインダストリー様 資料引用

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